✏ ブログ 第6回
糖尿病の初期サイン——「のどが渇く」「疲れやすい」は要注意
📅 2025年8月 | 👤 白岩医院 院長
「最近のどが渇きやすい」「水をよく飲む」「なんとなく疲れやすい」——そんな体のサインを、忙しさや加齢のせいにして見過ごしていませんか。これらは糖尿病の初期に現れやすい症状のひとつです。
糖尿病は高血圧と並んで、日本人に非常に多い生活習慣病です。国内の患者数は約1,000万人、予備群を含めると約2,000万人にのぼるとされています。しかし初期はほとんど自覚症状がなく、健康診断で初めて気づく方が少なくありません。今回は、糖尿病の初期サイン・診断の基準・放置した場合のリスクについてわかりやすく解説します。
糖尿病は「血糖値が少し高いだけ」の状態から静かに進行します。早期に気づき、対処することが合併症の予防につながります。
糖尿病とはどんな病気か
糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)の濃度が慢性的に高くなる病気です。通常、食事で摂取した糖はインスリンというホルモンの働きで細胞に取り込まれエネルギーとして使われますが、インスリンの分泌が不足したり、働きが低下したりすることで血糖値が上がり続けます。
日本人に多いのは「2型糖尿病」で、食生活の乱れ・運動不足・肥満・遺伝的素因などが重なって発症します。とくに肥満症や高血圧をお持ちの方は、糖尿病を合併しやすいため注意が必要です。
こんな症状があったら要注意
糖尿病の初期はほとんど無症状ですが、血糖値がある程度上がってくると以下のような症状が現れることがあります。「気のせいかな」と思うような症状でも、複数当てはまる場合は一度受診されることをお勧めします。
⚠ 初期によくある症状
- のどがよく渇く・水をたくさん飲む
- 尿の回数・量が増えた
- 疲れやすい・だるさが続く
- 食欲があるのに体重が減る
! 進行してから出る症状
- 手足のしびれ・感覚の低下
- 傷が治りにくい
- 視力の低下・目のかすみ
- 頻繁に感染症にかかる
診断の基準
糖尿病の診断には主に血液検査が用いられます。健康診断で「血糖値が高め」「HbA1cが気になる」と言われた方は、ぜひ一度内科を受診してください。
- 空腹時血糖値——126mg/dL以上で糖尿病型。100〜125mg/dLは「境界型(予備群)」です
- HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)——過去1〜2か月の平均血糖値を反映する指標。6.5%以上で糖尿病型とされます
- 随時血糖値——食事に関係なく測定した血糖値が200mg/dL以上の場合も糖尿病型に該当します
💡 HbA1cについて:健康診断の結果票に「HbA1c」という項目がある場合、5.6%以上は要注意、6.5%以上は糖尿病の可能性があります。一度の検査だけでなく、定期的な確認が重要です。
放置した場合の3大合併症
糖尿病が怖いのは、病気そのものよりも合併症です。高血糖が続くことで全身の血管・神経がじわじわと傷つき、以下の深刻な合併症につながります。
- 糖尿病性神経障害——手足のしびれや痛み、感覚の低下が起こります。足の傷に気づかず壊疽(えそ)に至るケースもあります。最も早期から現れる合併症です
- 糖尿病性網膜症——目の奥の網膜の血管が傷つき、視力が低下します。日本における成人の中途失明の主な原因のひとつです
- 糖尿病性腎症——腎臓の細い血管が障害を受け、腎機能が低下します。進行すると透析が必要になることがあります。透析患者の原因疾患として最も多いのが糖尿病です
また、糖尿病は高血圧・脂質異常症と合併しやすく、心筋梗塞や脳卒中のリスクも大きく高まります。これらはいずれも、早期に血糖値をコントロールすることで進行を遅らせたり予防したりすることができます。
こんな方はご相談ください
- 健診で血糖値やHbA1cが高めと指摘されたことがある
- 家族に糖尿病の方がいる
- 肥満気味で運動習慣がない
- のどの渇き・疲れやすさ・頻尿などの症状が続いている
- 以前に糖尿病と言われたが、現在は通院していない
糖尿病は、早期であれば食事・運動などの生活習慣の改善だけで血糖値を正常に戻せる場合もあります。「まだ症状がないから大丈夫」と思わず、健診結果が気になったときが受診のタイミングです。
「血糖値が気になる」「健診結果を相談したい」という方は、白岩医院までお気軽にご相談ください。血液検査をもとに、現状と今後の対応についていっしょに考えます。
白岩医院 院長