✏ ブログ 第7回
糖尿病の食事管理——血糖値を安定させるための食べ方のコツ
📅 2025年9月 | 👤 白岩医院 院長
前回の記事(第6回)では、糖尿病の初期サインや診断基準についてお伝えしました。今回は「では実際に何を食べればいいのか」という疑問にお答えします。糖尿病の治療・予防において、食事管理は最も基本となる取り組みです。
「糖尿病の食事療法」と聞くと、好きなものが食べられなくなるイメージを持つ方が多いのですが、実際には極端な制限は必要ありません。バランスよく・適量を・規則正しく食べることが基本です。今回はその具体的なコツをご紹介します。
糖尿病の食事療法は「我慢する食事」ではなく、「血糖値が上がりにくい食べ方を身につける」ことです。少しずつ習慣を変えていくことで、無理なく続けられます。
食事管理の3つの基本
糖尿病の食事管理で特に大切なのは、以下の3点です。薬や運動との組み合わせも重要ですが、まずはこの3つを意識することから始めましょう。
1
食べすぎない
1日の総カロリーを適切な量に保つことが血糖値管理の基本です。目安は医師や栄養士と相談しながら決めましょう。
2
栄養バランスをとる
糖質・たんぱく質・脂質・食物繊維をバランスよく摂ることが重要です。特定の栄養素だけを極端に減らす必要はありません。
3
規則正しく食べる
1日3食を決まった時間に食べることで、血糖値の急激な上昇を防ぎます。食事を抜いてまとめて食べる習慣は血糖値を乱しやすいため避けましょう。
血糖値を上げにくくする食べ方のコツ
同じ食事内容でも、食べ方の工夫で食後の血糖値の上がり方を抑えることができます。ぜひ日常に取り入れてみてください。
- 野菜・汁物から食べる(ベジファースト)——食物繊維を先に摂ることで、後から食べる糖質の吸収が穏やかになります。サラダや温野菜、みそ汁を最初に食べる習慣をつけましょう。
- ゆっくりよく噛んで食べる——早食いは血糖値を急上昇させます。1口30回を目安によく噛み、食事に20分以上かけることを意識してください。
- 白米・パンよりも精製度の低い主食を選ぶ——白米よりも麦ごはん・玄米、食パンよりも全粒粉パンのほうが食物繊維が多く、血糖値が上がりにくくなります。
- 甘い飲み物を控える——清涼飲料水・缶コーヒー・スポーツドリンクは糖質が多く、液体は固形物より吸収が速いため血糖値を急上昇させます。水・お茶・無糖のものを選びましょう。
- 間食はなるべく避ける——どうしても食べたい場合は、血糖値を上げにくいナッツ類・チーズ・ゆで卵などが比較的おすすめです。菓子パンや甘いスナックは控えましょう。
- アルコールは適量を守る——アルコール自体は血糖値を下げることもありますが、おつまみで糖質・脂質を摂りすぎたり、低血糖を招いたりするリスクがあります。飲む場合は週2日以上の休肝日を設け、適量を守ってください。
避けたい食品・積極的にとりたい食品
! 控えたい食品
- 甘い菓子・ケーキ・チョコレート
- 清涼飲料水・果汁ジュース
- 白米・白パンの大盛り
- 揚げ物・脂肪分の多い肉類
- 菓子パン・インスタント食品
✓ 積極的にとりたい食品
- 野菜・きのこ・海藻類(食物繊維)
- 魚・大豆製品・鶏むね肉(良質なたんぱく質)
- 麦ごはん・玄米・全粒粉パン
- オリーブオイル・青魚(良質な脂質)
- 水・緑茶・麦茶(無糖の飲み物)
おわりに
食事管理は糖尿病治療の柱ですが、一人で完璧にやろうとする必要はありません。少しずつ習慣を変えていくことが長続きのコツです。また、食事内容は体重・血糖値の状態・合併症の有無によって個人差がありますので、当院での定期受診を通じてご自身に合った方法をいっしょに見つけていきましょう。
📋 次回予告:第8回では「第8回「脂質異常症とは——コレステロールが高いと言われたら知っておきたいこと」をお届けします。
「食事の改善について相談したい」「血糖値が気になる」という方は、白岩医院までお気軽にご相談ください。生活習慣の見直しと必要に応じた治療をあわせてサポートします。
白岩医院 院長