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メタボリックシンドローム explanation

病気の説明

メタボリックシンドロームについて、
知っておきたいこと

2026年6月更新 白岩医院 院長 読了約4分

「健診でメタボといわれたけど、特に症状がないから大丈夫」——そう思っていませんか?メタボリックシンドロームは、自覚症状がないまま心臓病や脳梗塞への道を着々と作ってしまう状態です。でも、早めに気づいて少し生活を変えるだけで、リスクを大きく下げることができます。まずは数値を一緒に確認してみましょう。

メタボリックシンドロームとはどんな状態?

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓のまわりに脂肪が蓄積した状態をベースに、高血糖・高血圧・脂質異常のリスク因子が重なった状態のことです。それぞれの数値が「少し高め」程度でも、複数重なることで動脈硬化が急速に進み、心筋梗塞・脳卒中などの命にかかわる病気を招くリスクが大きく高まります。

日本では推計約2,000万人以上がメタボリックシンドロームまたはその予備群と考えられています。福島県のメタボ率は全国4位(約18%)と高く、田村市でも多くの方が健診で指摘を受けています。

肥満とメタボは違います

体重やBMIが正常でも、内臓脂肪が多ければメタボになります。「痩せメタボ」と呼ばれる方もいます。

問題なのは「体重」ではなく「内臓脂肪」皮下脂肪よりも内臓脂肪のほうが動脈硬化を進めやすい
見た目が「ぽっこりお腹」でなくてもなりうる
腹囲が基準以上でも他の因子がなければ「予備群」

なぜ内臓脂肪が危険なの?

内臓脂肪は代謝的に活発で、炎症物質を出し続けることで全身の血管を傷めます。

インスリンの効きを悪くする(血糖上昇)
血圧を上げるホルモンを分泌させる
悪玉コレステロールを増やし善玉を減らす
動脈硬化を直接加速させる炎症物質を出す

診断の基準 日本基準(2005年策定)

日本の診断基準は「必須条件(腹囲)+選択項目2つ以上」で診断します。まずはご自身の腹囲とお手元の健診結果を確認してみてください。

必須条件(腹囲):おへその高さで 男性 85cm 以上 / 女性 90cm 以上

+ 以下の3項目のうち 2つ以上 に該当する場合「メタボリックシンドローム」、1つ該当する場合「予備群」

① 脂質 中性脂肪 / HDL 中性脂肪 150mg/dL以上
または
HDL 40mg/dL未満
② 血圧 収縮期 / 拡張期 収縮期 130mmHg以上
または
拡張期 85mmHg以上
③ 血糖 空腹時血糖 空腹時血糖
110mg/dL以上
(またはHbA1c 5.6%以上)
💡 薬で治療中の方は、数値が基準内でもその項目に「該当」として数えます。
⚠ 新潟大学の研究グループが2024年に新しい基準案(男性83cm・女性77cm)を発表しています。現時点では公式の特定健診基準は変更されていませんが、今後の改訂の可能性があります。現行の基準で「予備群」と判定された方も、早めのケアをおすすめします。

リスクが重なるほど危険が増します

高血圧・高血糖・脂質異常はそれぞれ単独でも問題ですが、内臓脂肪を基盤に複数重なると、リスクは足し算ではなく掛け算で増えていきます。

内臓脂肪のみ

腹囲が基準以上でも他のリスクがなければ、すぐに治療が必要なわけではありません。ただし進行に注意が必要です

+リスク1つ(予備群)

特定保健指導の「動機づけ支援」対象。今がちょうど生活を見直すタイミングです

+リスク2つ以上(メタボ)

心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病のリスクが急増。特定保健指導の「積極的支援」対象となります

+すでに生活習慣病あり

高血圧・糖尿病・脂質異常症の治療中の方は、メタボ診断の前に医療機関での管理が優先されます

メタボになりやすい原因と特徴

生活習慣の乱れ

内臓脂肪は生活習慣で大きく変わります。心当たりのあるものから見直してみましょう。

食べすぎ・早食い・まとめ食い
糖質・脂質・アルコールの過剰摂取
運動不足・座りっぱなしの生活
喫煙(内臓脂肪蓄積を促進)
睡眠不足・慢性的なストレス

なりやすい方の傾向

遺伝的な要因も関係しますが、生活習慣の改善で大幅に改善できます。

40〜60代の男性内臓脂肪がつきやすい年代・性別
閉経後の女性ホルモン変化で内臓脂肪が増えやすくなる
家族に生活習慣病の方がいる
デスクワーク・車移動が多い
睡眠時無呼吸症候群がある内臓脂肪の蓄積と深い関連がある

放置するとどうなるの?

メタボリックシンドロームを放置すると、動脈硬化が進み、以下のような重大な病気に発展します。

進行する病気メタボとの関係
2型糖尿病インスリン抵抗性が高まり、血糖コントロールが破綻する。合併症(目・腎臓・神経)のリスクも
高血圧症内臓脂肪が血圧上昇ホルモンを促進。心臓・腎臓・血管への負担が続く
脂質異常症中性脂肪増加・HDL低下が動脈硬化を加速させる
心筋梗塞・狭心症動脈硬化が冠動脈を詰まらせる。福島県は急性心筋梗塞死亡率が全国1位
脳梗塞・脳卒中脳の血管が詰まる・破れる。後遺症が残りやすく生活に大きな影響を与える
慢性腎臓病(CKD)長年の高血糖・高血圧が腎臓を傷め、透析が必要になることも
「特定健診でメタボ・予備群と判定された方」は、すでに心臓病・脳卒中の予備軍です。 症状がなくても、早めに受診してリスクを確認することが大切です。

日常生活でできること

内臓脂肪は生活習慣の改善で減らせます。完璧にやろうとしなくて大丈夫。3〜6か月で5〜10%の体重減少を目指すだけで、血糖・血圧・脂質の数値が大きく改善することがわかっています。

食事の量と質を見直す

腹八分目・野菜から食べる・揚げ物・甘い飲み物を控える

毎日少し体を動かす

ウォーキング1日30分・エレベーターを階段に変えるだけでも効果的

お酒は週2日の休肝日を

アルコールは中性脂肪を増やす最大の原因のひとつです

禁煙する

喫煙はメタボのリスクをさらに高め、動脈硬化を加速させます

十分な睡眠をとる

睡眠不足はホルモンバランスを乱し、食欲増加・内臓脂肪増加につながります

体重・腹囲を定期的に測る

月1回の測定で変化を記録。数値の変化がモチベーションになります

💡 3〜6か月の生活習慣改善で目標に届かない場合、または高血圧・糖尿病・脂質異常症がすでにある場合は、薬物療法を組み合わせることがあります。「どこまで生活で改善できるか」は個人差が大きいので、一緒に考えましょう。

こんなとき、白岩医院にご相談ください

「メタボといわれた」「数値が気になる」と感じたら、症状がなくても早めにご相談ください。高血圧・糖尿病・脂質異常症・心臓・腎臓まで、まとめて診られるのが白岩医院の強みです。

  • 健診でメタボ・予備群と判定された
  • 腹囲が気になる・お腹まわりが増えてきた
  • 血圧・血糖・中性脂肪のうち複数が高め
  • 生活習慣を改善したいが何から始めればいいかわからない
  • 特定保健指導を勧められたが、クリニックで相談したい
  • 家族にメタボ・生活習慣病の方がいて、自分も心配

メタボリックシンドロームは、生活習慣の積み重ねで改善できる状態です。「まずどこを直せばいいか」を一緒に整理するところから始めましょう。高血圧・糖尿病・高脂血症・心臓・腎臓まで、かかりつけ医として継続的にサポートします。どうぞお気軽にお越しください。

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