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高血圧 explanation

『高血圧』の原因と起こる病気

 高血圧の主な原因は、生活習慣と遺伝です。生活習慣では、塩分の取り過ぎや、運動不足による肥満が高血圧を引き起こします。また、加齢と共に上昇し、65歳以上では約7割の人が高血圧になります。

 血圧が何年間も高いまま放置されると、血管が傷つき、動脈硬化が進行します。脳梗塞や心筋梗塞、腎不全など、後遺症がのこってしまったり、命に係わる重大な病気の原因となります。また、著しく高い血圧は、それだけで脳出血や動脈解離など急性の病気をおこすことがあります。

治療内容

血圧をコントロールすることが大事

高血圧の食事療法

・一日の塩分摂取6g未満を目指しましょう。
・ラーメンやうどんのつゆは残してください。
・梅干しや塩辛など塩分の多い食事は半分にしてください。
・野菜を多めに取ると塩分が排出されます。
・減塩の調味料も有効です。

高血圧の運動療法

 運動には血行を良くする効果と、体重を減らす効果があります。歩くなど軽めの運動を、毎日10分以上続けることが効果的です。週末しか運動できない方は、30~60分は体を動かしましょう。無理をせず続けることが大切です。

高血圧の薬物療法

 生活習慣の改善でも血圧が改善しない時には、飲み薬の治療を行います。高血圧の薬にはいろいろな種類があります。心臓の病気や、腎臓の状態、血圧の値によってお体にあった薬を選択します。

お気をつけいただきたいこと

 高血圧の血圧コントロールの基本は、まず食事と運動と言われています。

 高血圧は、「治す」よりも「コントロールする」病気です。がんばりすぎず、あきらめず、長くお付き合いしていくことが最も大切です。上手にお付き合いをすれば、重い合併症を防ぐことができます。特に食事療法、運動療法は、急激にがんばりすぎると続かないことがあります、できることから少しずつ継続していきましょう。

 高血圧は、よほどひどくないと症状がありません。症状があてにならない病気ですので、定期的に、体重や血圧などを測定して、記録しておきます。これらの値が望ましいコントロールの範囲だと、治療を継続するための励みになります。運動の継続のために、万歩計を活用したりするのも良いでしょう。

 高血圧の治療は、生活習慣の改善が必要であり、そして長く続けることが大切です。食事をはじめ、生活にかかわるご家族、友人、職場の方で、高血圧 を理解し、あなたを支えてくれるサポーターをみつけましょう。もちろ ん、治療方針をあなたと一緒に決める主治医、治療をうまく生活に 取り入れる工夫を一緒に考える看護師など、医療機関のスタッフ も、あなたのサポーターです。

よくあるご質問

Q

自宅では、血圧はいつ測定すればいいの?

A

 1日2回測定します。朝は起床後1時間以内に。トイレの後や、朝食の前に計測します。夜は寝る前に測定します。自分の健康状態を知る手がかりにもなりますので、測った数値は毎回記録しておきましょう。

Q

家庭での血圧コントロールの目標は?

A

 一般的には、75歳未満では(家庭血圧125/75mmHg未満)、75歳以上では(家庭血圧135/85mmHg未満)です。年齢や基礎疾患により異なりますので主治医にご確認ください。

Q

食事や運動以外で、血圧を下げるために有効なことは?

A

 睡眠をしっかりとること、気温差に注意すること、たばこを吸わないことが大切です。睡眠時無呼吸症候群の人は血圧が高くなりやすいので、寝ている時にいびきや無呼吸がないか、周囲の人に確認してください。