高脂血症(脂質異常症)について、
知っておきたいこと
「コレステロールが高め」「中性脂肪が気になる」と健診で指摘されても、自覚症状がないため放置してしまうことが多い病気です。でも、高脂血症(脂質異常症)を放置すると、動脈硬化が静かに進み、ある日突然、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすことがあります。数値が気になったときが、ケアを始めるタイミングです。
高脂血症(脂質異常症)とはどんな病気?
血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)のバランスが崩れた状態を「脂質異常症」といいます。かつては「高脂血症」と呼ばれていましたが、HDLコレステロール(善玉)が低すぎる場合も含まれるため、現在は「脂質異常症」が正式名称です。
脂質が血管壁に溜まると「動脈硬化」が進行し、血管が狭くなったり詰まったりすることで、心筋梗塞・狭心症・脳梗塞などの命にかかわる病気につながります。
LDLコレステロール(悪玉)が高い
血管壁にプラーク(脂のかたまり)を積み重ね、動脈硬化を進める主犯。日本人に最も多いタイプです。食事の影響を受けやすく、遺伝的要因もあります。
HDLコレステロール(善玉)が低い
余分なコレステロールを回収する働きがあります。低すぎると動脈硬化が進みやすくなります。運動不足・喫煙・肥満で下がりやすいのが特徴です。
中性脂肪(トリグリセライド)が高い
食べすぎ・飲みすぎ・運動不足で増えます。単独でも動脈硬化のリスクを高め、高値が続くと急性膵炎の原因にもなります。
Non-HDLコレステロールが高い
総コレステロールからHDLを引いた値。2022年版ガイドラインで重要な指標として位置づけられました。中性脂肪が高い方に特に有用な評価項目です。
診断の目安となる数値 GL2022 準拠
原則として10時間以上の絶食後に採血した値で判断します。2022年版ガイドラインから、食後(随時)の中性脂肪の基準値が新たに設定されました。
LDLコレステロールの管理目標値 GL2022 改訂
目標値は「心臓病や脳卒中を起こしたことがあるか(二次予防)」「他のリスク因子がいくつあるか(一次予防)」によって異なります。2022年版では、アテローム血栓性脳梗塞が二次予防の対象に新たに追加されました。
| 対象 | LDL目標値 | Non-HDL目標値 |
|---|---|---|
| リスクが低い方(一次予防) | 160mg/dL 未満 | 190mg/dL 未満 |
| リスクが中程度の方(一次予防) | 140mg/dL 未満 | 170mg/dL 未満 |
| リスクが高い方・糖尿病など(一次予防) | 120mg/dL 未満 | 150mg/dL 未満 |
| 心臓病・脳梗塞の既往あり(二次予防) | 100mg/dL 未満 | 130mg/dL 未満 |
| 急性冠症候群・家族性高コレステロール血症など(二次予防・高リスク) | 70mg/dL 未満 | 100mg/dL 未満 |
気になるサイン・主な原因
高脂血症は「ほぼ無症状」
多くの場合、自覚症状はありません。ただし次のような場合は注意が必要です。
血中脂質が上がりやすい原因
生活習慣と遺伝が大きく影響します。心当たりのあるものから見直してみましょう。
日常生活でできること GL2022 推奨
ガイドラインでは、魚・野菜・海藻・大豆製品・未精製穀類の摂取量を増やすこと、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を控えること、食物繊維を増やすことが推奨されています。生活習慣の改善が、薬より先の第一歩です。
脂質に気をつけた食事
揚げ物・バター・加工肉を控え、魚・大豆・野菜を意識して摂る
食物繊維を増やす
野菜・きのこ・海藻・雑穀はLDLを下げる効果が期待できます
有酸素運動を続ける
ウォーキング週150分が目安。HDLを上げ、中性脂肪を下げます
適正体重を目指す
体重を5〜10%減らすだけで脂質バランスが改善しやすくなります
お酒を控えめに
飲みすぎは中性脂肪を大きく上げます。休肝日を設けましょう
禁煙する
喫煙はHDLを下げ、動脈硬化を加速させます。禁煙外来もご相談ください
こんなとき、白岩医院にご相談ください
「症状がないから大丈夫」ではなく、数値が気になったときが動脈硬化を防ぐチャンスです。
- ›健診でコレステロール・中性脂肪を「高め」「要再検」といわれた
- ›LDLコレステロールが140mg/dL以上、または中性脂肪が150mg/dL以上が続いている
- ›HDLコレステロールが低いといわれた
- ›家族に高コレステロールや若くして心臓病・脳卒中になった方がいる
- ›高血圧・糖尿病もあり、脂質もまとめて管理したい
- ›コレステロールの薬を飲んでいるが、効果や副作用が気になる
脂質異常症は、生活習慣の改善と定期的な検査の組み合わせで十分にコントロールできます。高血圧・糖尿病と合わせた「まとめてケア」も白岩医院にお任せください。どうぞお気軽にお越しください。
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