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糖尿病 explanation

『糖尿病』の原因と症状

 糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れる血糖が増えてしまう病気です。インスリンは膵臓から出るホルモンで、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。

 血糖を高いまま放置すると、血管が傷つき、動脈硬化による心臓病や脳梗塞、視力低下、腎臓病、足の壊死といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡(こんすい)などをおこすことがあります。(糖尿病の急性合併症)

治療内容

血糖をコントロールすることが大事

糖尿病の食事療法

 食事によって、糖がからだに取り込まれます。からだに取り込まれる糖の量や栄養のバランスなどを調整するのが食事療法です。

糖尿病の運動療法

 運動によって、糖が消費されます。
 また、筋肉の量が増えることで、糖が代謝されやすくなります。
 さらに、脂肪が減ることで、血糖値を下げるインスリンが効果を発揮しやすい環境を作ります。

糖尿病の薬物療法

 糖尿病の薬の種類としては、飲み薬と注射薬があります。
 飲み薬では、インスリンの分泌を良くするもの、効きを良くするもの、食事でとった糖の分解・吸収を遅らせるもの、糖の排泄を促すものがあります。
 注射には、インスリンの分泌を促す注射や、インスリンそのものを外から補う注射があります。

お気をつけいただきたいこと

糖尿病の血糖コントロールの基本は、まず食事と運動と言われています。

 糖尿病は、「治す」よりも「コントロールする」病気です。
 がんばりすぎず、あきらめず、長くお付き合いしていくことが最も大切です。できることから少しずつ継続していきましょう。

①規則正しく。間食は控え夜食はしない
②ゆっくり、よく噛み、腹八分目
③食べる順番は野菜から。ごはんは最後に
④食物繊維(野菜、海藻、こんにゃく、キノコ)はたっぷり
⑤果物の食べ過ぎに注意、手のひらに乗る半分が目安
⑥アルコールの飲み過ぎ注意、原則は禁酒
・ビールは350mlまで
・日本酒は1合まで
・ワインはグラス2杯まで
・ウィスキーはダブルで1杯まで
・焼酎は水割り1杯まで
⑦塩分の摂り過ぎ注意
・男性8g、女性7gまで
・ラーメン1食の食塩は約5g
⑧運動はとにかく歩く。プラス10分

今後の検査

・来院時に採血と尿検査
・頸動脈エコー、四肢血圧
・腹部エコー
・上部内視鏡検査、便潜血検査 

よくあるご質問

Q

血糖コントロールの効果はどうやってわかるの?

A

 血液検査で、血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)などを測って、血糖コントロールを確認します。また、尿検査や動脈硬化の検査、心臓の検査などで、合併症の有無を定期的に確認します。

Q

血糖コントロールの目標は?

A

 年齢や他の病気の有無によりますが、糖尿病の合併症をおこさない、または悪くさせないために、HbA1c を7%未満が最初の目標になります。

Q

血糖コントロールの方法は人によって違いますか?

A

 その方の糖尿病の種類や状態により異なります。医師と相談しながら、食事と運動を中心にご自身にあったコントロール方法を決めていきましょう。