帯状疱疹とは
帯状疱疹は、水ぼうそう(水痘)と同じウイルスが原因で発症する感染症です。正式には「水痘・帯状疱疹ウイルス」と呼ばれるこのウイルスは、一度感染すると体内に潜伏し続けます。
通常は免疫システムによって抑え込まれていますが、以下のような要因で免疫力が低下すると再活性化します:
• 加齢
• 強いストレス
• 疲労 • 免疫機能の低下
• 慢性疾患
症状の特徴
帯状疱疹の症状は、以下のように進行します
1 最初に体の片側に激しい痛みや違和感が現れる
2 赤い発疹とともに、小さな水ぶくれが帯状に広がる
3 水ぶくれは1〜2週間でかさぶたになり治癒
最も注意すべき合併症は「帯状疱疹後神経痛」です。これは発疹が治った後も3か月以上続く激しい神経痛で、50歳以上の方の約20%に発生します。日常生活に大きな支障をきたすこともあり、患者の生活の質を著しく低下させる可能性があります。
予防接種の詳細
帯状疱疹の予防接種には、大きく分けて2種類のワクチンがあります。
生ワクチン
• 対象:50歳以上 • 接種回数:1回 • 発症予防効果:50〜60%
• 比較的安価
• 症状を軽減する効果がある
• 効果持続期間:約5年
不活化ワクチン(シングリックス)
• 対象:50歳以上 • 接種回数:2回(2〜6か月間隔) • 発症予防効果:90%以上
• 帯状疱疹後神経痛の予防に高い効果
• 長期間の予防効果(約10年以上)
接種を推奨される方
• 60歳以上
• 慢性疾患がある方
• 過去に帯状疱疹にかかったことがある方
費用
費用
- 生ワクチン:7,000〜10,000円
- 不活化ワクチン:1回20,000〜25,000円
(2回で40,000〜50,000円)
まとめ
帯状疱疹は単なる皮膚疾患ではなく、長期間続く激しい痛みを引き起こす可能性のある病気です。予防接種は、発症リスクを大幅に減らし、仮に発症しても症状を軽減できる効果的な方法です。痛みから身を守るための予防的アプローチを検討してみましょう。