胃腸炎の主な症状
胃腸炎の代表的な症状は、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、発熱などです。症状には個人差があり、すべての症状が出るとは限りません。たとえば、嘔吐だけが続いたり、下痢だけが続いたりすることもあります。
胃腸炎の原因と感染経路
原因
急性胃腸炎の原因は、大きく「感染性」と「非感染性」に分けられます。感染性のものは、ウイルスや細菌が原因です。ウイルスではノロウイルスやロタウイルスが代表的で、吐き気や下痢を引き起こします。細菌ではサルモネラ菌やO157などがあり、高熱や血便を伴うことがあります。また、汚れた水から感染する原虫も原因となります。非感染性のものは、食中毒や食物アレルギー、薬の副作用、ストレスなどが関係します。
感染経路
感染経路としては、汚染された食べ物や飲み物を口にする「経口感染」が最も多いです。また、感染者の嘔吐物や便に含まれるウイルスや細菌が、手指を介して口に入ることでも感染します。
自宅でできる治療と対処法
胃腸炎の治療で最も重要なのは、
「脱水予防」と「腸の休息」です。
経口補水液を少しずつ飲むのがおすすめです。スポーツドリンクも代用できますが、糖分が多いため、水で2倍に薄めて飲むことをお勧めします。
食事については、胃腸を刺激する食べ物は避け、おかゆやうどんなど消化の良いものから始めましょう。
胃腸薬については、症状を和らげる効果があります。下痢止めは安易に使用せず、医師に相談することをお勧めします。
以下の場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
・激しい腹痛が続く
・血便が出る
・38度以上の高熱が続く
・24時間以上、水分さえ受け付けない
・脱水症状(めまい、尿量減少、口の渇き)がある
予防法としては、手洗いの徹底が最も効果的です。特に調理前、食事前、トイレの後は必ず石鹸で手を洗いましょう。
よくあるご質問
吐き気や嘔吐がひどい時はどうすればいいの?
水分でも吐いてしまう時には、半日程度は絶飲食としてください。吐き気がおさまってきたら、30分おきに少量の水分をとってください。それでも吐かなければ、うどんやお粥などを少しずつ食べてください。
学校や幼稚園は行ってもいいの?
下痢、嘔吐の症状が軽減した後、全身の体調が良ければ、登校しても大丈夫です。ただし、回復したあとも、トイレの後の手洗いは続けてください。
汚れたものはどうすればいいの?
衣類が便や吐物で汚れたときは、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤)でつけおき消毒した後、他の衣類と分けて洗濯しましょう。ノロウイルスやロタウイルスにはアルコールなどの消毒薬ではあまり効き目がありません。